泉輪 平成21年度修正会にむけて



言葉の力


何気に言葉という単語を普段の生活の中で口にしますが、言葉という単語に、なぜ葉を使うのかと疑問に思いました。調べてみますと、「葉」の意味は、たくさんという意味があり、会話の豊かさを表現する為だそうです。

なるほどと考えてみれば、人は朝「おはよう」から、夜「おやすみ」と言うまでにたくさんの言葉を使い、会話を致しております。 昨今では、コンピューターも言葉を発し会話をするようになりましたが、人間と機械の絶対的な違いは、人は言葉を使って意思や感情の伝達を致すことです。 また、独り言はともかく、多くの場合が自分の言葉を聞いてくれる相手が居ることです。


ここで厄介なのが感情です。感情とは人間の喜怒哀楽により心の中で発するエネルギーのことで、それを表現する方法の一つの『会話の言葉選び』が難しいのです。
確かに、黙っていては相手には伝わらず、自分の頭で言葉を選び相手に表現しますが、時として口にした言葉が表現不足であったり、人が意味解釈を真逆に取りがちな曖昧な言葉を使ってしまっては、心に描いた情報は伝わらず、建設的な コミュニケーションが出来ないケースも出てきます。
言葉は時間もお金もかからない最も手軽な通信手段ですが、それ故、使い方を間違えれば人間関係を脅かす凶器にもなってしまいます。


特に、悲しみ、苦しみの境地に至った人は、些細な言葉でさえ心に突き刺さり、一生忘れることの出来ないトラウマになることさえあるのです。

だからと言って、臆病な会話は必要ありません。あなたの日頃の心がけ精進が、自分の御霊を自然と鍛練し、顔の表情を和らげ、声の響きさえ慈しみで満してくれます。それがあなたの人間性となり人との信頼関係を築いていくのです。

まずは、コミュニケーションが苦手な方は、媚びて味方を増やそうとするのではなく、


敵を作らないように相手の意見を聞く側から入ることも良い方法かも知れません。

その積み重ねがやがてあなたらしい会話で人との深い絆を作り上げていくことが出来るでしょう。

心さえおおらかであれば言葉だけでなく、あなたを取り囲む空気でさえ、おおらかさをかもし出して下さいます。それは、あなたにはあなたを全て善しと信じて下さっている仏様が、いつもお見守り下さって居られるからです。

  合掌               輝空談