泉輪 平成18年度修正会



家族の絆

早いもので、平成十八年も残すところ、今月のみとなりました。
月日の流れは止めようもなく、
あっという間に一年が過ぎ去ろうとしております。

それに致しましても、
今年ほど考える事の多かった年はございません。
とにかく、残忍な事件、事故が後を絶たず、
連日耳を覆いたくなるような報道ばかりでした。そしてその度に、
名のある学者や、有識者が色々と解決策を述べておられますが、
私はやはり、根本は家庭にあると思います。

考えてみて下さい。
大人の取り巻く環境は、この上なく厳しいもので、
子供の社会も、これまた大変複雑な世界となりました。
何処を見渡しても、誰を見渡しても、
多くのストレスが降りかかろうとしています。
こんな世の中だからこそ、
家庭に無常の「よりどころ」があるべきです。
家族とは、相手に見返りを求めず、
施しに苦を伴わない人間の教えの根源です。
この源が絆を生み、慈愛の心を育てます。

怒鳴りあって、騒ぎ合って、喜怒哀楽の全てをぶつけ合って、
自分というものを確かめ合いましょう。
家族で自分を確かめ合うことが出来れば、
社会でも自分を見失わずに済むのではないでしょうか。
家族から、その一歩から、
世の中を健全なものに育てていきましょう。

                            輝空