ご挨拶
お盆から日が浅いものの、早くもお彼岸がやって参りました。夏が例年に比べ、雨が多かったせいか、極暑を迎える事も少なく、秋の到来のようです。いつもなら今時分の朝夕の涼しさに夏の陰りと実りの喜びに心動かされるはずですが、季節の境の無さに、変化の乏しさを感じます。 しかし、この異常気象の不安危惧とは逆に、泉福寺では今年は歴史的節目となる、旧納骨堂新築建て替え工事が行われ、泉福寺役員、並びに総代の尽力と檀信徒皆様のご理解とご協力を以って7月31日に慶賀に満ちた落慶法要を勤めることが出来ました。皆様お一人お一人のお力添えと、巧まれな技術と熱意を以って設計施行下さった各々業者様にも感謝至極の妙境でございます。 大方の皆様にはご参詣頂けたかと存じますが、お参り済まされました檀信徒様には、頷きと共に、またまだお参りされておられない檀家様のためには、まるでお参りしているかのごとく、外観と内部のご説明を致します。 入口は駐車場から入ります正面入り口、第2納骨堂を繋ぐ脇入口、更には、今まで同様、阿弥陀様御本尊のお参りを済ませてから入れます、本堂側入り口がございます。 そして、かつては暗く閉ざされていた館内も多くの窓を設けることで明るく風通しの良い空間へと様変わり致しました。 その内部をご説明致しますと、皆様が「永代堂」を参られると目にするものが、永代堂御本尊と永代供養お位牌でございます。皆様のお霊家の様に棚仏壇はございませんが、凛として整然と並んだお位牌に、施主のご供養の仏心の厚さを感じます。 実は、この永代供養堂には、もう一つの話がございます。この納骨堂を新築するに当たり、建築関係各業者のお知恵を拝借し、協議を重ねていく過程で、納骨堂御本尊のお釈迦様の下に空洞があり、そこに木製の仏様が安置されていることが分かりました。もう、当時のことを知る関係者、総代は他界されているため、推測に過ぎませんが、墓地の掘り起こしを経て納骨堂建築に至った為、地鎮発願で仏像を鎮座させたのではないかと思っております。 その仏像は、半世紀以上もの時を、本来あるべき環境とは真逆の地下に置かれていたため、損傷は著しく、細部に至っては原形を留めていない状態でございました。仏像専門家に診断して頂いても、修復よりも、新規に購入の方が安価であると打診されましたが、住職と致しましたは、今まで人々に踏まれ忘れられた存在であるにもかかわらず、泉福寺を守り泰平に導いていたこの仏様をみすみす始末するのはあまりに申し訳ないと、あえて修復を懇願致しました。 それからどれくらいのときが流れたでしょうか、仏像専門家の手解きにより見事に修復をなされ復元されたのでございます。専門家のお言葉によりますと、年代で仏様の容姿が異なり、見て取れる容姿からこの仏様はかなり古いものであることが判明致しております。縁あって泉福寺で長い間守り携え、何がしかの経緯で地下に埋葬され、又さらなる縁で復元し永代供養堂に安置鎮座されました瞬間をこの眼で見届けられましたことに感慨深く有難く存じます。 これが、本納骨堂にまつわる全てのお話でございます。 今後とも愚僧照弘と泉福寺並びに御先祖様信心を伏してお願い申し上げます。 感謝十念合掌 |
7月31日(木)納骨堂新築落慶法要が慶賀に営まれました!
過日納骨堂落慶法要が営まれ、檀信徒の皆様にお参り頂きました。
納骨堂内の正面お釈迦様の入魂式、並びに永代堂内の阿弥陀様の入魂式、また各々お霊家の入魂式、続く本堂落慶回向を勤めさせて頂きました。
暑いさなかではございましたが、本堂に入りきれないくらいの多くの檀信徒様のご参列を頂き、仏心の厚さに感謝申し上げる次第でございます。
当日は、愚僧住職に加え、長男と三男との三人回向でございました。
またこの度は、落慶法要栄華の印と致しまして、総代会より「袱紗」が配布されております。どうぞ、お使い下されば、幸いでございます。
お知らせ
本工事に合わせて、下記の修復もなされました!
- 水祀り搭は、以前の水祀り搭をそのまま使い、正面玄関傍に移動させ、場所を改めました。
- 新築納骨堂の正面は、植樹されておりました松の木を移植し、平地にすることで、駐車場としての収容台数が増加致しました。
- 本堂入口の山門額(木製の看板のようなもの)をお化粧直し致しました。長年の風雨により色落ち致しておりましたが、原形のお色に復元されました。
ご参詣の折には、どうぞご覧下さい。