≪長男弘円・26歳≫
令和6年度に受け持っていた保育園児は年長組でした。3月の年度末で初の卒園児を送り出したわけです。
受け持ち始めて、年長組の指導にあたふたするばかりで、一人一人の成長を共に喜ぶ余裕は、その時はとてもじゃないけど、全く持てませんでした。
心の中では、こんな先生でごめんね、と謝る日が続き、俺は保育士には向いていない、何で保育士になりたいなんて思ったのかと後悔するばかりで、あ~辞めたい、あぁ~仕事行きたくない、と毎日思って過ごしていました。
そんな様子を見ていた母親が、辞めたいなら辞めたら~、と言われるたびに、「辞められるもんなら辞めるくさ、辞められんけ、悩むんやん!」と返答するばかり。
それでも月日は流れて行き、3月の卒園を迎えたのでした。
卒園式の式典の数時間の中で、初めて教室で受け持ち園児と会った瞬間のこと、こいのぼりを上手に作ってくれたこと、運動会で一番かっこいい姿を披露してくれたこと、生活発表会で一休さんをし、一緒に「な~む~」と手を合わせたこと、思い出一つ一つが泉のように湧いてきて、自分に余裕がないばかりに見落としていた大きな成長を改めて感じさせられました。
そして、自分はみんなの先生だからちゃんとして頑張らないと、と思っていたけど、自分は先生になっていたのではなくて、園児のみんなが成長してくれて、その頑張りで逆に自分が先生をさせてもらえていたんだと気づかされました。
能力の低い保育士である自分を成長させてくれたのは、まぎれもない5歳児の園児です。感謝しかありません。それに気づかされて、そして今卒園しようとし見送るのです。
涙は滝のようにあふれ、別れを惜しむばかりでした。そんな気持ちが続いた中、4月の入学を終えた卒園児が、ランドセルを見せに来てくれました。
たった数日しか経っていないのに、いっぱしの小学生の顔になっていました。本当に嬉しかったです。
一人来てはまた帰る、それを繰り返し見送りましたが、男子児童は、「また遊びに来るね~!」とこのパターンが多かったのですが、女子は来る子、来る子、「今日のランドセル、私に似合ってる?」「卒園式と今、髪型違うの先生気づいた?」「先生、私に会えなくてさみしかった?」と、質問攻めでした。女子は既に、女性なのだ、と、大いに学びました。(苦笑)
今年は3歳児の担任です。5歳児に慣れていた分、つい同じ感覚で接すると、あ、これはまだ出来ない、これは手伝ってあげないと、と、ひと手間違う学習となります。
入社して2年目で一度3歳児の担任をしていたことを思い出しながら新たなクラス作りに励んでいます。
毎年毎年違う発見をしていくからこの保育の仕事は辞められないのでしょう。数か月前まで、辞めたいだの、仕事に行きたくないだのほざいていた自分が、どの口で言うのか!、と言われるでしょうが、この保育園での今の自分学習が僧侶の道にも通じ、より良い方向を目指せる修行となればいいなと思っています。
まだまだ未熟ですが、皆様からご指導いただき、精進していきたいと思います。
≪三男萬斎・20歳≫
弘円が熱く語りすぎて、ドン引きした萬斎は、弘円のこの後には何も言いたくないと、掲載を今回は拒否しました。
暮れにはまた家族全員が登場すると思いますので、しばしお待ちください。