年末恒例泉福寺・寺族スペシャル 題して、ここ一番の悩み事!

住職 照弘(64歳) 以前いずみにも掲載いたしましたが、「講讃導師・こうさんどうし」という役目が数年後に回ってきそうです。「講讃導師」とは、宗派を代表して法然上人ご尊前にて、光明寺法主猊下の名代として、法然上人のご高徳を讃える重要な役目です。大変ありがたく名誉なことでございますが、所作が難しく、大勢の前でする緊張も重なり、今から心が震えております。長男弘円が本山随身(住み込み)中、色々な皆様の出座を見てきたので、あーでもない、こーでもな、あーせな、こーせな、と注釈を言うものですから、余計にプレッシャーです。弘円にしてみたら、良きアドバイスと思っているのでしょうが、私には煩わしい雑音にしか聞こえません。これから何度、親子喧嘩をしなければいけないのかと頭を悩ませております。家内いわく、頭で覚えるのではなく、体が覚えるように稽古しなさいと、一括され、いつも話の締めくくりとなります。相変わらず的を得ていて、具の根が出ません。(苦笑)

副住職 長男 弘円(24歳) 当たり前のことが出来ないほどの不器用です。A4のコピー用紙を裁断機で半分に切ることが出来ませんでした。なぜかズレてしまいます。裁断機が、自分が使う時だけ、毎回不調になるのです。不思議でなりません。また、あらゆる法要も独り立ちさせて頂けるほど、経験させて頂きましたが、唯一、葬儀の導師はまだ一人で勤めたことがありません。それも、時と場合によっては、せねばならない状況が来るのではないかと思っております。そんな事態を想定し、父の衣装を借りて葬儀の練習をすることとなりました。緑の衣の上に「七條」を身に着けて読経の練習です。しかしなぜか、七条を身に着けるだけにまさかの1時間かかりました。母も「嘘やろ!」と呆れておりました。それがマジで1時間かかりました。これが本番の葬儀なら着るだけで葬儀の時間が終わってしまいます。何としても練習あるのみで、こんなにまで不器用に生んで育てた母を恨む心はふつふつと湧きながらも、今日もまた七条を着る練習をしております。45分まで時間短縮となってきております。皆様ご期待してお待ちください。もう間もなく普通に着られる様になると思います。・・多分 (冷汗)

三男 萬斎(18歳) 京都の本山で僧侶の資格を取る勉強をさせてもらっています。自分からやりたいと言ったわけではないのですが、将来、弘円の加勢としての「助っ人要員」の育成のようです。その勉強会では23名の人が参加をしていました。九大、京大、同志社、すごい大学に通っている人から、一流企業に勤めている人もいました。みんなお寺の子どもか、孫という人がほとんどで、数名お寺が好きだからお寺の勉強がしたいという珍しいタイプの人もいました。正直変わっている人だなと思いました。そしてお経の実践勉強になると、みんなもうお坊さんしているんじゃないかと思うくらい、お経をすらすら、ペラペラで、お寺の子ではないのに参加しているという人でさえ、完ぺきにお経を称えていました。「勉強できない」が兄弟で断トツの俺は、お寺の勉強会でも断トツの「ドベ」のようです。これが後5回もあると思うと正直ゲンナリします。なのに、弘円が本山に居たせいか、やたらと本山の人に声をかけられ、かわいがってというか、いじってもらっています。ほかの人は○○さんと声をかけられて、俺だけ「萬斎」と友達扱いです。おまけにやたらと質問や音読を当てられるので、全く読めない俺は、来日したての外国人のカタコトの日本語のような読みをお披露目するあり様です。ホントにお寺の子に生まれたこの運命を今は呪っています。世話人さんが、「全部終わったら何かご褒美をお父さんに、こーて(買って)もらいなさい」と言ってくれるので、それを励みに何とか頑張りたいと思っています。(嫌だな・・)

おばあちゃん 宣子(81歳) 照弘さんの許可を頂き、娘の悪口をいっぱい書きました。腹の立つことばかりです。そしたら掲載枠が無くなったので、カットすると言ってきました。それもまた頭に来ました。いつか皆様に聞いてもらおうと思います。それまで何がなんでも元気にしておきます。

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