2026年 盆【臨時】豆知識

鏡(かがみ)と みそはぎ

 覚えておられますでしょうか。
 お盆に「鏡・かがみ」をお供えされていたご家庭もあったかと思います。
とは申しましても、この頃はめったにお目にかかれなくなりました。「鏡・かがみ」は、トコロテンの原料である天草(テングサ)を練り固めたものです。トコロテンならば細く麺状に突きますが、「鏡・かがみ」は字のごとく鏡のように数センチ角の薄く、四角い形をしています。それを水の入った鉢に浮かせ、お供えしていたものです。
 その「鏡・かがみ」をお供えする意味には、仏教神話が影響しております。そもそも仏様やご先祖様は普通の鏡には映らないのですが、仏教神話では「鏡・かがみ」にだけ仏様のお姿が映ると説かれており、ご先祖様が無事に自宅まで戻られたのか、「鏡・かがみ」をのぞき込み、ご先祖様のお帰りの知らせを待つご家族の心情を表し、「鏡・かがみ」をお供えするようになったといわれております。またお浄土にご先祖様がお帰りになる際も、「鏡・かがみ」を使い、身なりを整えられるようにという配慮であるともいわれております。
 「鏡・かがみ」の上には「みそはぎ」の花を浸すといった一連も行われたものです。
この「みそはぎ」の花も、「みそぎはぎ」を略したもので、古来の習わしの「みそぎ」に由来しております。海や川で体を清め、罪や穢れを洗い流すという宗教感のある「みそぎ行為」に因んで、お盆で先祖の霊が帰ってくる際に、先祖の霊と共に悪霊が迷い込んでこないように、悪霊を祓うという願いを込めて「みそはぎ」を仏前に供えるようになったようです。
 なかなかしなくなったお盆のお供え物の伝統ですが、実際にお供えが出来なくても、先人たちがご供養の気持ちを様々なことを用いて作り上げていた背景をお知りになってください。

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