かねてからお知らせ致しておりますが、長男弘円が本山で修行しながら、同敷地内の京都西山短期大学の仏教科・仏教コースを卒業後、同短期大学の仏教保育科に再入学したことはご存知のことと思います。
弘円の性格を知っている地元の皆様から、ちゃんと保育士の勉強は出来てますかね・・特に実習はちゃんとやれてますかね‥等とよくお声かけを頂戴いたします。
私どもも、若干どころか、大いに心配しておりましたが、何とか1年生で受ける2回の実習を終えたようです。
その連絡に一安心しておりますと、総本山光明寺の新聞「ひかり」に、弘円の実習に関する記載記事がございましたので、掲載いたしました。
自分は京都西山短期大学の仏教科を二年で卒業後、保育科に再入学致しました。
一年間学んだあと、1/10-20まで、「京都大和の家」という児童養護施設で施設実習をさせてもらいました。
初めての実習で、前もって学校の授業で習得したものの復習や、学校の先輩方、学校の先生方にアドバイスを頂き十分自分なりに準備を重ねました。
また、休みの日を利用し、「京都大和の家」への行き道を確認する等、出来ることをやって実習に臨みました。
しかし、園という現場に入り実習になりますと、教科書通りには事が進まず、自分の未熟さを痛感致しました。
まず、目の前の子が自分に何を望んでいるかわからず、自分から声をかけられませんでした。たくさん会話をしてコミュニケーションをとることを第一の目標にしていたにも関わらず、それがうまく出来ませんでした。
また、「京都大和の家」の子供さんは、自分の経験していない苦労や苦難があったのだろうと想像すると、かわいそうが先に出て、自分の心を冷静に保とうとすることがとても難しかったです。
実家のお寺での生活と平行して、保育の仕事に携わりたいと思い、漠然と保育園に勤めることを考えていましたが、この実習を通して、自分のよ
うに生死に係わる僧侶の精神を考えれば、苦悩を抱えている児童養護施設での保育士になることで、子どもたちの苦悩を分かち合うことが、自分の役目なのではないかと考えるようになりました。
この先、まだ様々な保育実習を受けさせて頂き、多方面の保育を体験させて頂く中で、成長していこうと思います。
京都西山短期大学
仏教科 幼児保育コース
高野 弘円
原文掲載